事例3「自宅で最期を迎えたい」という切なる願い

「自宅で最期を迎えたい」という切なる願い

家族に見守られながら、住み慣れた自宅で、静かに最期を迎えたい――これが多くの人の願いであることは、様々な調査結果 からも明らかです。しかし、終末期には、病状の急変や身体的な痛み、精神状態の不安定化など、未経験の状況変化が次々に起こります。このため、在宅での看 取りに不安を感じ、二の足を踏む患者様やご家族が多いのが実情です。

本ケースでは、「自宅での看取り」に大きな不安を抱えながらも、アラジンケアの看護師が夜間中心の長時間サポートを行うことで、ご家族による看取りを実現した事例をご紹介します。

「何かあったら病院に戻る」という約束で一時帰宅

60代女性のCさんが、腹部のがんの告知を受けたのは5年前。手術と抗がん剤治療を受け、入退院を繰り返していましたが、がんが全身に転移し、終末期にさしかかっていました。

「意識があるうちに、一度自宅に戻りたい。」

Cさんの懇願を受けて、急きょ、自宅へ一時外泊するための在宅ケアのチームを編成する必要が出てきました。Cさんは以前 から訪問看護ステーションを利用していましたが、病状が進行していたため、夜間も長時間の看護が必要になります。ご家族だけでは十分な介護力が無く、ご主 人が不安だったのです。そこで、訪問看護ステーションから弊社のアラジンケアを紹介されたご主人から相談が来ました。そして、日中の短時間看護は訪問看護 ステーションが、夜間の長時間看護は弊社のアラジンケアを利用することになりました。

希望が叶ったCさんは非常に喜ばれましたが、ご主人はまだまだ不安のようです。ご主人が自宅でCさんの介護をされていたのは、Cさんが今よりももっと元気な時。終末期にさしかかったCさんが自宅に戻ったばかりに状態が悪くなったらと、ご主人は不安でしかたありません。

そこで、「何かあったら病院に戻る」という約束で、Cさんはご主人を説得しました。「予定の一週間の期間内であっても、状態が悪化した場合は、すぐ病院に戻る」という約束をCさんとご主人の間で交わしたのです。

「もう病院には戻りません」――Cさんの突然の宣言

ところが、退院から2日後、Cさんから突然の宣言が出たのでした。一時外泊で帰宅したはずのCさんでしたが、突然、「病院には二度と戻りません」と言い出したのです。

突然のCさんの言葉に、ご主人は声を失いました。ご主人は70代で、家事はもちろん看護の心得もありません。ましてや、終末期の妻を自宅で看取ることなど、考えたこともなかったからです。

しかし、Cさんは頑として病院に戻ろうとはしませんでした。もしかしたらCさんは、最初から病院に戻ることは考えていな かったのかもしれません。最初はうろたえて悩んだご主人でしたが、Cさんの固い決意の前に、ご自分が決断するしかないと思い至りました。Cさんの最後の望 みを叶えるため、在宅医と訪問看護ステーション、そしてアラジンケアの看護師が連携し、ご主人をサポートして、Cさんの自宅での看取りを実現することに なったのです。

看護と介護の区別なく、患者様のご要望に対応

Cさんは、食事を口から摂ることはほとんどできない状態で、水分と栄養の補給は点滴に頼っていました。ご自宅には病院の ように、全身状態を管理するためのモニターが完備されているわけではありません。このため、患者様の容態を正確に把握し、必要な対応をタイミングよくとれ るかどうかは、看護師の観察力にかかっています。看護師は、Cさんのそばに付ききりで容態を見守りながら、全身状態のコントロールに努めました。

また、一旦自宅に戻れば、看護と介護の境界もなくなってきます。夕方から翌朝まで付添うアラジンケアの看護師は、食事介助や排泄ケアも含めて、必要なサポートのすべてを行いました。

職種や所属を超えた連携が、在宅での看取りを可能にした

退院から14日目の朝、Cさんはベッドのそばにご家族を呼び寄せました。そして、形見分けをすませると、家族に看守られ て、穏やかに息を引き取りました。Cさんの“不意打ち”のような形で始まったご自宅での看取りでしたが、Cさんは最終的に、望み通りの最期を迎えることが できたのです。

「一時帰宅」から「在宅での看取り」への変更は、ご主人にとっては、まさに晴天の霹靂でした。しかし、突然の方針変更にス ムーズに対応できたのは、ひとえに在宅関係者の連携のたまものでした。在宅医や訪問看護ステーション、介護ヘルパー、そしてアラジンケアの看護師が職種や 所属を超えて力を合わせ、Cさんの看取りというゴールに向けて各自の役割を果たしたのです。こうして、“切れ目のないケア”が実現し、ご家族の負担を最小 限に止めることができたのです。

公的サービスと自費サービスを併用し、バランスのよいケアを実現

介護保険による訪問看護は、利用料が安い反面、利用回数や滞在時間などに制約があるという一面もあります。一方、アラジ ンケアのような自費の看護サービスは、オーダーメイドのきめ細かいサービスが受けられる反面、料金はけっして安いとはいえな いのが実情です。

しかし、両者をバランスよく組み合わせれば、費用を抑えながら手厚いケアを行うことは十分に可能です。人生の最期の時間をご本人にとってもご家族にとっても充実した時間にするために、アラジンケアの看護サービスを上手に利用していただければと思います。

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